レジリエンス力を高める 【収納】 災害時に役立つアイディアと工夫のある住まい

備蓄について「何を、どこに、どのように収納するか?」考えていますか?家を建てるとき、選ぶとき、そして今住んでいる住まいに、役立つ災害時に備える【備蓄収納】についてお伝えします。

どんなものを備蓄したらいいかをまとめているリストを見たことがあると思います。実際にそれらをそろえられていますか?私自身、以前の備蓄を見直したら、こどものおむつが入っていました。そのときすでにこどもは、おむつが必要ではありませんでした。住んでいる人も年齢も違うと、必要なものも変わってきます。時どき見直しが必要ですね。

何を備蓄するか?

備蓄で場所をとるのは、水、食品ではないでしょうか?まずどこまで備えたらいいか?という疑問については、2回目のコラムにも書きましたが、まず体験してみることが1番の近道だと思います。できれば、日常に近いものを食べられるようにすることが大事です。

量については、3日分以上、新型インフルエンザだと1週間分の食料を備蓄することをすすめられています。詳しくは、備える住まい「もしもの時のために用意しておくものの場所」を参照ください。記事をみていただくとわかりますが、1週間分はかなりの量になります。まずいきなり用意すると「お金」がかかります。まだの方は徐々に準備していきましょう。

どこに置くか?

1週間分だとするとかなりの食品、水の量になることはお伝えしました。それではどこにそれを置くか?新築、リフォームを考えている方は、ここをあらかじめ計画されておくと良いです。もし場所があれば、あるていど1カ所にまとめられると管理しやすいです。

ただし、一方で、リスクを分散するという意味では、場所を分けるというのも方法です。これも、あまり分散しすぎると今度は管理が難しくなるということもあります。おすすめしたいのは、ある程度1カ所にまとめて備蓄場所をつくる。1部はキッチンスペースなども利用し、分散してみることです。

以前被災された方のお話で「扉が壊れて入れない部屋や、納戸もタンスが倒れていたりして、必要なものを取り出すのが難しいかった」ということを聞きました。なので、ものが倒れてきたり、扉がこわれて入れなさそうな場所、扉が倒れた何かに引っかかり入ることができない場所、ガラスの破片が飛び散りそうな場所などは避け、「災害時」にアクセスしやすい場所に置くことをおすすめします。

具体的に、

ドアの後ろにものを置いていない
開きではなく引き戸の納戸
収納が倒れて通路を塞がない工夫がされている
避難時に取り出しやすい、玄関近く
管理しやすいよう取り出しやすい
場所をを検討してみましょう。

どのように収納するか?

食品は期限もあり、管理しやすいことも大事です。日常に使っているものを、使いまわしながらストックするローリングストックの方法を採用すると、日々の使いやすさも考える必要があります。しかし、非常時の備えと、日々の使いやすさとのバランスも大事です。備えすぎると日常に不便という可能性もでてきます。

日常生活とのバランスをとり在庫が見え、一目で把握できる。そして、焚き火台や調理器具などのキャンプ用品や、発電機など、災害時に活用しそうな関連するものも同じ場所に収納すると安心です。

新しく住まいを考える場合は、あらかじめ必要なものを考え、大きさと場所を計画してください。もし今の住まいに場所が無い場合は、今の住まいを見直し場所をつくりましょう。時間がかかる作業ですが、大事なことなので、まずは1年後の完成を目安に、今の家の収納とものの量を見直し、収納場所を確保し、必要なものの量を考え、実際に購入、設置する計画をたててはいかがでしょうか?

 


災害時に役立つアイディアと工夫のある住まい