【アート散歩】「室内」を見る視点で楽しむオルセー展と、エジプト展めぐり

こんにちは。最近、アートや展覧会を楽しむ機会が増えています。
先日は、以前から楽しみにしていた「オルセー美術館所蔵 印象派 ― 室内をめぐる物語」に行ってきました。今回のテーマがあえて「室内」に焦点を当てているということで、「昔のインテリアを見る」という切り口で鑑賞したら面白そうだな、というのが一番のきっかけです。
肖像画の背景に見るインテリア
「室内」というテーマですが、純粋に部屋だけを描いた作品ばかりではなく、肖像画の背景として室内が描かれているものが多くありました。
人物がメインではあるものの、その周囲に描かれた調度品や空間の描き方、あるいは人物の表情や仕草と相まって、「この人はどんな生活をしているんだろう?」「どんな性格なんだろう?」と、イメージが掻き立てられます。
仕事柄、どうしても細部に目がいってしまいます。描かれているテキスタイルの柄、椅子の張り地、家具の金具のデザイン、背景にさりげなく置かれている小物……。そういったディテールを追うのが本当に楽しかったです。
お客様にアートをご提案する際、人物画(肖像画)を好まれる方は実はそれほど多くありません。けれど今回改めて、肖像画には、写真では表現しきれない「空気感」や「その人らしさ」が表現できる面白さがあるなと感じました。
肖像画では、エドゥアール・マネの《エミールゾラ》の背景に置かれているものが気になりました。
構図は、クロー・モネの《アパルトマンの一隅》が素敵で、ドガの若き日の傑作《家族の肖像(ベレッリ家)》は、色や室内の様子、人物の様子に惹かれました。この展覧会のキャッチコピーが室内にひそむ家族のドラマと書かれていました。まさに、それを感じます。
【開催概要】オルセー美術館所蔵 印象派 ― 室内をめぐる物語
会期:2025年10月25日~2026年2月15日
会場:国立西洋美術館(東京・上野)
見どころ:初来日しているは必見です。
さて、最近のお出かけスポットについても少しレポートを。今年、大阪万博に行って海外旅行気分を味わったのをきっかけに、その余韻で東京・横浜で開催されているエジプト関連の展示を一気に回ってきました。

今回訪れたのは以下の展示です。
1. ラムセス大王展(豊洲):圧倒的な「本物」の展示。展示の数も多く、見ごたえがありました。私は石棺の裏に女神像が彫られているものがあったのですが、そのデザインに惹かれました。
2. ミステリー・オブ・ツタンカーメン(横浜):自分が探検家になる没入型。写真撮影OKなのが嬉しいです、本物の棺がリアルサイズで再現されているのですが、その大きさに驚きました。ずっと見ていられる美しさでした。
3. Horizon of Khufu(横浜):VRでピラミッドへ時空旅行。VRで、ピラミッドの中を探検したり、ピラミッドの上に登れ、さらに過去のエジプトへ旅をした気分を楽しめます。
エジプト関連の3つは、「実物を見る」「世界観に没入する」「VRで体験する」と、それぞれ楽しみ方が全く違ってどれも良かったです。
「Horizon of Khufu」などのVR体験に行かれる方は、食事のタイミングにご注意ください!VRは人によっては結構酔います。私は「ご飯を食べる前」に行って正解でした。三半規管に自信がない方は、空腹時(または食後時間を空けて)の体験をおすすめします。
エジプト展はまだ開催中ですので、年末年始のお出かけにいかがでしょうか。インテリアのインスピレーションにも、非日常の体験にもおすすめです。
(ご参考)各展覧会の状況まとめ
※ブログ読者様向けの情報として載せておきます。
ラムセス大王展 ファラオたちの黄金
場所:CREVIA BASE Tokyo(豊洲)
会期:開催中~2026年1月4日まで
ミステリー・オブ・ツタンカーメン
場所:横浜みなとみらい PLOT 48
会期:開催中(常設)
Horizon of Khufu(ホリゾンタル・オブ・クフ)
場所:横浜 IMMERSIVE JOURNEY
会期:開催中
