第6回 ルール作り編 ものが少ないメリットと、自分だけの「マイルール」

中西八枝佳です。 私の著書『10分で片付けられる部屋の整え方』を読み解くブログ連載、第6回を迎えました。前回は、片付けの基本動作「出す・分ける・戻す」と「分からないボックス」の活用法についてお伝えしました。 今回からはいよいよ、私の本の第三章から「ものの減らし方」に焦点を当ててお話ししていきます。

現代は、ものが安く簡単に手に入る時代です。だからこそ、気を抜くと知らず知らずのうちに家の中のものが増えていってしまいます。 片付けのリバウンドを防ぎ、10分でさっと片付く部屋の土台を作るためには、やはりある程度「ものを減らす」という過程は避けて通れません。

でも、「ものを減らす」って、なんだかハードルが高く感じませんか? まずは、ものを減らした先にある、素敵なメリットからご紹介します。

「ものが少ない」ことのメリット

ものを減らすと、部屋が広く使えるようになるだけでなく、実は日々の生活において大きなメリットが生まれます。

管理の手間が省ける

例えば、服が減れば衣替えの手間が格段に楽になります。クリーニングに出す、洗う、アイロンをかけるといった、日々の管理にかかる時間と労力も驚くほど減るのです。

「片付けのスキル」がいらなくなる

ものが少なければ、引き出しの隙間をテトリスのように計算して詰め込む必要がありません。高度な収納テクニックがなくても、使ったら元に戻すだけで、簡単に部屋を整えられるようになります。

自分だけの「マイルール」を見つける

「ものを減らす」となると、SNSで見かけるミニマリストのように、「何も持たない生活」を想像するかもしれません。 でも、私が本書で推奨しているのは、他人の価値観を真似することではありません。「自分の価値観に合う片付けのルール(マイルール)」を決めることです。

自分にとっての「最適な量」は、人それぞれ違います。 例えば、私の家には「はさみが5本以上」あります(笑)。 自分用、宅急便の開封用、キッチン用など、すぐ使いたい場所に置くことで、仕事の効率が上がるからです。他人から見たら多くても、私の生活に不便がなく、管理できる量であれば全く問題ありません。

リバウンドを防ぐ2つのマイルール

では、具体的にどのようにルールを作ればよいのでしょうか? 本の中で紹介している、おすすめのルール設定を2つご紹介します。

1. 「収納から決まる量」で管理する

クローゼットや本棚など、決めた収納からはみ出ない範囲でものを持つというルールです。 ここで重要なポイントは、ぎゅうぎゅうに詰め込むのではなく、**「収納の20%ぐらい余裕を残しておく」**ことです。私はこれを「8割収納」と呼んでいます。

「8割収納」の具体的なメリット

  • 取り出しやすさ・戻しやすさが格段にアップ: ものがワンアクションで取り出せるようになり、戻すのも億劫になりません。
  • 物の新陳代謝がスムーズに: 新しいものを買ったときも、すぐにしまえる場所があるため、出しっぱなしになりにくく、部屋が散らかりません。
  • 見た目の美しさと心の余裕: 収納を開けたときに適度な余白があると、視覚的にスッキリとし、心にも余裕が生まれます。

もし新しい服を買って引き出しがパンパンになったら、それは「見直しの時期が来た」というサイン。何かを減らして調整しましょう。

2. 自分なりの「捨てる判断基準」を作る

ものを手放すサインを、あらかじめ自分で決めておきます。 例えば、「人前に着ていけない服は手放す」「シミや擦り切れが目立ったら手放す」などです。 私も以前は、少し汚れた服を「家の中だけなら…」と普段着として残していましたが、結局着ない服が溜まってしまった苦い経験があります。だから今は、「人前に出るときに着られない服は手放す」と決めています。

【今日からできる!お片付けワーク】

  1. 「マイルール」を1つ作ってみましょう! (例:「本は本棚に入る分だけ」「1つ買ったら1つ手放す」など、小さなことからでOKです)。
  2. 持ち物の数を数えて「見える化」しましょう! 特に服の量で悩んでいる方は、自分が今何着持っているか数えてみてください。アイテム別(トップス、ボトムス、アウターなど)に数を書き出し、合計を出すと、自分の「適正量」を客観的に判断しやすくなります。

自分にぴったりのルールができれば、片付けは驚くほどスムーズになります。 ルールを作ることで、ものを減らす作業も、不思議と「自分らしい暮らしを作る」前向きな作業に変わっていきますよ。

次回、第7回は「トラブル回避編」。 片付けで最も厄介な、家族のものが捨てられない問題。人間関係を壊さない対処法、家族のものを勝手に捨てずにテリトリーを分けるコツについてお伝えします。 どうぞお楽しみに!