質の良い眠りのための部屋づくりのために インテリアコーディネートのコツ

平成9年の文部科学省の調査によると、睡眠障害の症状を持つ人は、5人に1人だそうです。良い睡眠のための部屋の環境づくりについて、寝具のメーカーIWATAの岩田さんのお話を聞いてきました。特になるほどと思ったのは、特に冬、寝ている時の動きを妨げないよう、重すぎないものを使うこと。そして、背中側(マット側)に保温性のあるものを使うと効果的ということです。私自身、去年の冬、シーツを暖かいものに変えたら、上掛けの布団はあまり分厚くなくてもいいことに気づきました。

寝室の環境を考えるポイントは3つ


・温度と湿度
・光
・音 です。

温度と湿度

快適な温湿度は、16-26℃、湿度は50-60%
体温は、寝る前が上がり、だんだんと下がって上がります。それを邪魔しないようにするのがポイント。

は、クーラーをいれる場合は、28℃ ぐらいが良いそうです。
(人によっては27℃)


、電気マットを朝まで使うと、体温が下がるのを邪魔してしまうので、寝る前に切ったりタイマーをつけたりすると良いということでした。また、湯たんぽなど自然に温度が下がるものを使うのも良いそうです。

部屋の方角も温度環境に影響があります。西側の部屋は、昼間に日光が良くあたり温度が高くなります。ちょっとクーラーがききにくいようであれば、日中カーテンを閉めるのもいいかもしれません。

これに加えて、夏でも冬でもエアコンなどを使い、快適な温度にして一定に保つ方が睡眠には良いということです。(2020年加筆)

夜の光をコントロールする

夜外が明るいという場合や、マンションの廊下側の窓で外灯の光が入って来るという場合は、遮光性のあるカーテンで、外からの光を遮断すると良さそうです。
それ以外にベッドの位置を調整できるようであれば、ベッドの頭の位置を変えて光が気にならない位置に移動するのも手です。
暗すぎても、怖くて眠れないという方もいるので、その人が安心して眠れる暗さを確保しましょう。(2020年加筆)

朝の光をコントロールする

光は、朝明るくなるのを感じられる方が、目覚めが良くなります。
部屋に東に面した窓がある場合、朝日が入りすぎるのであれば、遮光カーテンを使ったり、ベッドの位置を窓から離すと早く目覚めてしまったということを防げます。

ホテルに泊まると完全遮光のカーテンが、使われているときがあります。完全遮光だと、光をまったく感じないので、私自身、朝起きれる自信がありません。
そんな時は、カーテンを完全に閉めるのではなく、少し開けておいて、外の光が入るようにしています。

お客様によっては、朝日で起きてしまうのが嫌だということで完全遮光を望まれる方もいらっしゃいます。例えば夜勤の方、夜遅くまで仕事をされている方などです。その人その人で好みや感じ方も様々なので、自分に合ったものを試しながら探すのが良いと思います。

音については、あまり静かすぎると反対に小さな音が気になったりするそうです。適度に音を遮るのが良いということでした。
交通量の多い道路に面している窓で、音が気になるようであれば、2重サッシにすると静かな環境をつくれます。カーテンも厚手のものを使うと、音を通しにくくしてくれます。

眠りに入る前だけ、さざ波の音などを聞くようにして、他の音が気にならないようにするのも方法です。(2020年加筆)

眠りを妨げないインテリア

特に夜トイレに行く時に目が覚めてしまう話を聞きます。トイレに起きてしまっても眠りを妨げない環境をつくるという点でインテリアを考えると、

足が冷えないよう、ラグをひく

トイレに立つとき、冷たいフローリングに足を置くと冷たさで目がさめてしまいます。服を着替えるときなども、床の冷たさを気にしなくてもいいようにラグを引くと快適です。

照明の明るさを抑えた照明を使う

天井の照明の明るさも、明るくしすぎないようにしましょう。目が覚めてしまいます。フットライトを使いまぶしくないようにするなどもおすすめです。フットライトは、後付けのものもあります。賃貸などで工事ができない場合には、コンセントに差し込みするタイプで、人感センサー付きの照明が便利です。

また、トイレの照明を暗めにするのも大事です。